領域の背景設定も8つ目のティルシス(Tirsyth)です。
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―ティルシス 灰色の広間―
ヴェールのアルダ夫人の治める領域
アセル・ロゥレンの他の領域のエルフの多くは灰色の広間を薄暗く辛気臭い場所だと考えている。
彼らはティルシスの住民の悲壮感のある雰囲気や喪服のような色合いの衣服を好む様子をその論拠に挙げる。
灰色の広間に流れる音楽はどれも物悲しい。
影の下で暮らすエルフ達の葬送歌であると彼らは言う。
実の所ティルシスのエルフ達は、他の領域のエルフと比べて決して悲観的な訳ではない。
彼らは単に生命の終わりに対して、その始まりと同じくらいに尊崇の念を抱いているだけなのだ。
その為、たとえ他の領域の親族が忘れてしまった死者でも、その記憶を込めて樹林の中に無数の月光石の彫像を建てることで、死者の魂を敬っているのだ。
そしてそのような弔いの場を荒らす者が居るならば、その者は恐ろしい災難に見舞われるだろう。
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今回アルダ夫人の二つ名である「ヴェール」は原文では(Parted veil)となっており、今一つ意味が掴めませんでしたが、文脈から見て女性が葬式の時に顔に書けるヴェールの事ではないかと思います。
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