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2016年7月18日月曜日

プロメウスタイプ 第2回 本体自立他

 前回に続き酒餅6に備えてプロメウスの製作です。
 下半身が組み上がり(接着はまだしてません)自立可能になりました。↓
 キットの形状はかなり良いので、大きくは弄っていませんが、ポーズのバリエーションを付けたくて、股関節にボールジョイントを仕込みました。↓
 ボールジョイント取付と共に、スカート内での可動クリアランス確保の為、脚内側を抉り込んでいます。
 股関節と同様膝と足首も切欠いて可動範囲を広げました。↓
 そのお蔭で深くしゃがみ込む事が出来るようになります。↓
 プロメウスのコックピットは股間に有る為、このポーズが取れるようになると乗員は楽にかつ安全に乗降する事が出来ます。
 アニメの巨大ロボットでは無視されがちな部分ですが、使う人間にとっては大きな問題です。

 それからプロメウスで特徴的な両肩のツインタワーですが、裾部分の形が何か不自然なので、エポパテを盛って整形することにしました。↓

 そもそもこの部分はどんな理由でこんな形状をしているのでしょう?
 いろいろ考えた結果、「燃料タンクである」というのが僕の解釈です。
 燃料の様な可燃物が機銃座を挟み込んでいるのは少々気持ち悪いのですが、体幹の部分は駆動用のレシプロエンジンとジャンプ用のジェットエンジン、脚部の駆動装置とコックピットで一杯です。
 また、機銃座は劇中でもリモコン操作する事がしばしばで、必ずしも乗員が乗っている訳でもありません。
 また、燃料タンクの構造としては銃座を挟む垂直部分を厚い装甲板とし、表の曲面部分は比較的薄い鋼板で多い、かつ外れ易い構造とすることで、燃料に引火した際に外装側が吹き飛んで銃座や下のエンジンに被害が及ばない様になっていると考えることにしました。
 そうすると裾の部分は砲弾が下のエンジン部分に行かないようにやや厚い鋼板を廻していると解釈します。
 それと共に、銃座周りのパーツを後ハメ出来るように床面のレールにスリット上に開口して、そこを通るダボを銃座の床下に取り付けました。

 それから足部。
 いわゆる「靴」の部分ですが、形状が少々メリハリにかけるので、足の甲にプラ板を貼りつけボリュームアップすると共に、これは設定にはありませんが、少しだけ大きめに作った接地板を付けて、足裏には滑り止めのディテールを追加してみました。↓

 それと共に、踵側の蹴爪状のディテールについても、エポパテで底面を平らにして接地板を付けています。
 この蹴爪には昔から違和感を持っていたので、この際に手を加えました。

 次に股間にあるジェットエンジンです。
 キットでは装甲板にノズルを貼りつけるだけですが、本当に取って付けたように見えるので、一旦装甲板をくり抜いてプラ板で裏打ちし、そこに中から突き出しているような形でノズルを付けました。
 また、ノズル自体も更にくり抜いて、アフターパーツのスパイク(ザクの肩の奴です)を付けてジェットエンジンのコーンの様にしました。↓
 一緒に移っていますが、ジェットエンジンの上にレシプロエンジンが載っていると解釈し、上にエグゾーストパイプを付けました。
 現用戦車等では外から見えないように処理されている所ですが、模型的エンターテインメント性を考えてキングタイガーをイメージした物をタミヤプラ角棒とウェーブプラパイプで表現しました。

 そして各所の装甲板の表現です。
 プロメウスは戦闘専用と言うことも有って、WMの中でも比較的装甲が厚いと言う事です。
 こうした装甲の厚みを表現していきます。
 この機体の防御の優先順位は
1.コックピット
2.エンジン、銃座、燃料タンク
3.脚部
4.腕部
と言った感じでしょうか?
 この機体は胴回りにスカート状の装甲板が配置されているので、この上面(滑り止めのチェッカープレートになっている部分)に細切りのプラ板を貼り、装甲断面が見えている風な表現にしています。↓
コックピット周りは0.5mmプラ板を貼り足して、装甲が厚い表現としています。
 また、装甲同士の継ぎ目部分は、パンターやキングタイガーといったドイツ戦車の様に噛みあわせて溶接した表現として、装甲の厚みが外から解るようにしたいと思ます。
 また、コックピットは大きなガラス(多分厚いアクリル板?)窓になっていますが、立体的な一発物となっていて、シビリアンの手では修理出来無さそうだし、さすがに窓が割れただけで廃棄処分は考えられないので、窓枠を追加して、窓一つ一つの形状をもう少し単純な形状にしました。↓
 併せてコックピット周囲もごつくなって悪くない感じです。

 最後は左手のナパームガンですが、仕上げも近いので砲口部分をプラパイプでディテールアップしました。↓
劇中でナパームが発射されていたのは下の四角いノズルからなので、上のパイプ状の部分は照準器だと思います。
そこで照準器にはプラパイプと2㎜丸棒で照準器らしい形にし、下のノズルにもプラパイプを内蔵しました。
 四角部分は装甲も厚めで、やや過剰な感じもしますが、白兵戦時に荒っぽい使い方も考えれれるので、細いノズルをごつい装甲で囲った感じにしてみました。

 旧キット選手権も有るので、8月には完成させたいです。

2016年7月3日日曜日

プロメウスタイプ 第1回 製作開始

 ひと月振りの更新です。
 現在11月の旧キット選手権に向けて、ダンバイン2000年型ダンバードを製作中ですが、今回は別の物です。
 今回新たに酒餅6というネット参加のコンペにエントリーしました。
 既に製作中の作品が二つもあるのにどうかとも思いましたが、実は3年前に酒餅4にエントリーしながら途中棄権した経緯が有るので、そのリベンジの意味も込めて改めて参加することにしました。
 こっちは10月が締め切りなので、とりあえずこっちが先と言う事になりそうです。
 そして題材に選んだ物ですが、今回は久々にオーラバトラー以外の物を作ることにしました。
 大会の規定がガンプラ以外のモナカキット、いわゆる旧キットとなっており、前回棄権したヌージャデル・ガーにしようかとも思ったのですが、もう一つの規定として他のエントリーとキットが被ってはいけないというものが有り(この規定は面白いですね)、今回は別の題材で結構積んである戦闘メカザブングルに登場するウォーカーマシン(以下WM)の中から、1/100プロメウスタイプをチョイスしました。↓
今回プロメウスを選んだ理由はダンバードと同様、ある程度大きさが欲しかったのと、個人的にプロメウスというWMに思い入れが強かった為です。
 WMというのは惑星ゾラに住むシビリアンと呼ばれる一般庶民達が謎の支配階級であるイノセントから下賜される移動、作業、時には戦闘に使われる大型の歩行機能を持った機械ですが、このプロメウスはその中でも特殊で、両腕がナパームガンになっていて戦闘以外の作業が全くできません。
 また、移動においても歩行よりもジェットエンジンをふかしてのジャンプが中心です。
 つまりプロメウスは一般ユースには極めて不向きなWMでブレーカー(用心棒、ガンマンといった職業)にしか需要が無い上に、ジャンプ用のジェット燃料、ナパーム用の特殊燃料といった物を常に消費する金食い虫でもあり、ブレーカーの中でも余程稼ぎが良い者か大手運び屋(イノセントと直接取引資格を持つ交易商)のお抱えでもなければ維持できない物と思われます。
 実際劇中で使っているのも、運び屋キャリングカーゴお抱えブレーカーのキッド・ホーラ、ブレーカー集団の頭目アコン・アカグ、運び屋カラス・カラス夫人でブレーカーのグレタ・カラスといったある程度の立場の人物でした。
 おそらくブレーカーの間ではプロメウスは一種のステータスシンボルになっていたんじゃないかと思います。
 そこで考えたのは、「一匹狼のブレーカーが奮発してプロメウスを購入したものの、余りの使い勝手の悪さに少し日和った改造を施した機体」というコンセプトで製作することにしました。

 そして先ずは仮組。↓
今までオーラバトラーに目が慣れたせいも有りますが、かなり出来が良いです。
 そしてザブングルの1/100シリーズはポリキャップが採用されており、ノーマルでも結構ポーズが決まります。
 また、設定にはありませんが、キットオリジナルのギミックで、頭部の機銃座(コックピットに見えますが、本当のコックピットは股間です)が前後にスライドします。↓
白兵戦で銃座を守るためでしょうか?
 これはこれで悪くないと思います。
 放送当時もシリーズ全般非常に評判が良いキットでした。
 オーラバトラーに比べると簡単に形が出そうです。(というか殆ど出ています)
 ただ、ポリキャップ導入初期のキットであることも有って、肘関節がポリ製のパワーチューブの反発力に負けて曲がっても元に戻ってしまいます。
 また、当時のキャラ物のプラモデルは挟み込み関節が多いので、塗装と後嵌めの都合を考えて腕部の関節を一部作り直します。
 構造的にはこんな感じ↓


ナパームガンと肩も取り外し式にしています。
 組み立てるとこんな感じです。↓
関節部を少し削り込んだので、曲げ角も少し広くなっています。

 それから気になっていたのが、頭部の銃座です。
 元の設定からそうなのですが、機銃が俯仰はするのですが、左右への旋回が出来ません。
 ガンダムのバルカンなんかは頭部の動きで照準を合わせる筈ですが、プロメウスの場合は機銃を当てる為に砲手が操縦手に連絡して左右のポジションを調整するなんて考えにくいので、銃座に多少なりとも左右旋回を出来るように、1軸増やしてみました。↓
左右20度くらいしか動きませんが、操縦手が敵を前方に捉えていれば砲手が自分で照準を合わせられます。
 後はこれに合った元のデザインにある程度似せた防盾を付けようと思っています。

 そして前述していた「日和った改造」についてですが、作業の役に立たない両腕のナパームガンの内一方を、白兵戦や作業に使えるマニュピレーターに換装しようというものです。
 身長十数mの機械が腕で物を持てると言う事は、大型建機を使える以上の仕事が出来るので、彼にとっても使い勝手が良くなることでしょう。
 ただし、シビリアンたちにとってWMと言う物はオーバーテクノロジーであり、劇中では一部の人間を除いて満足な修理もできないような状況でした。
 そこで、現代の建機程度の技術で作れるような単純な構造のマニュピレーターにしてみました。
 基本的にはプラ板と角棒の組み合わせです。↓
3本爪のアイアンクローで、ハッタリも効いて良い感じだと思います。
 3本爪の内2本はフレームに固定式で、対になる1本だけが油圧機構で稼働し、物をつかむことができるという設計です。
 一応模型もプラ棒やプラサポ等で可動式にしました。↓

開閉共にこれがいっぱいの可動範囲です。
 可動機構はこんな感じ。↓
ちょっとスカスカな感じなので、油圧チューブ等のディテールを追加しようと思います。