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2014年11月24日月曜日

ダンバイン2000年版 第11回 プリュウム製作開始「結節」「三角室」

 製作中の2000年型ダンバインですが、まずは定点写真↓
全体は細かい形状出しが主だったので、あまり変わってません。

 前回作っていた肩パッドは、接着した後の整形をしました。↓
  キットの状態では角の底部は平面ですが、2000年型の画稿ではこの部分が凹曲面になっていますので、カッターとペーパーで削り込みました。

 太腿の方はペーパーで形状を整えるとともに、膝パッド下側に、画稿にあるカバー上のディテールを付け加えるべくエポパテを盛り付けています。↓
結構ボリュームアップしているはずですが、意外と印象は変わりません。

 さて、今回は懸案だったプリュウムに遂に手を付けることにしました。
 プリュウムのネーミングについては以前の日記のとおりですが、画稿によると「翼は片側4枚づつ、ヤンマ系の翼構造」との走り書きが有ります。
 と言う訳でヤンマの翅の構造を調べてみることにしました。
 調べた物の中で最も参考になったのはトンボのすみか というサイトの中のトンボのからだというコーナーでした。
 それによるとヤンマに限らずトンボの翅の特徴は翅の中央付近にある「結節」と呼ばれる部分と、やや根元側にある「三角室」という部分です。
 写真も載せたいのですが、他人のサイトなので、気になる方はリンク先でご確認お願いします。

 ここでちょっと問題なのはトンボの翅は基本的に閉じたり畳んだりしないのに対して、とオーラバトラーのプリュウムは非戦闘時は畳んでいると言う事と、トンボの翅は翼の根元が広いのですが、大きなボディに邪魔されえるオーラバトラーの場合は根元が広くても揚力を発生できません。
 形状そのものはアニメ版の方が良かったかな?
 ともかくその辺の不都合はハチの翅なども参考にしつつ折衷案の様な翅をデザインし、ボディから割り出した寸法(感覚的なものですが)でノートに原寸大の下書きをしました。↓
  本当は4枚の翅には、トンボのようにそれぞれ形状の違いを付けたかったのですが、最終的に畳むことを考えるとあまり違いを表現することができませんでした。
 そしてこの型紙に合わせて透明プラ板1.7mmを切り出します。↓
  とりあえず片側のみですが、裏表を変えればいいので同じ型紙から左右両面を切り出すことができます。
 そして、翅脈を細身のペンで下書きした後リューターで彫り込んでいきました。
 とはいえかなり手間がかかるので、今回は一番下の1枚のみ↓
 彫り込んだのちに毛羽立ちや削りの粗をを抑えるために一度ラッカーシンナーで拭いてみました。
 近くで見るとまだ粗が有りますが、写真では意外といい感じです。
とりあえず1枚ですがまだ7枚も残っています。
 ちょっと面倒な方法ですが、強度や透明度を確保するのには一番確実な方法ではないかと思います。
 今後ますます地味な作業が続きそうです。

2014年11月16日日曜日

ダンバイン2000年版 第10回 各所形状出し

 製作中のダンバインですが、まずは定点写真↓
ますます元のパーツが見えなくなってきました。
 前回はプリュウムの基部を作ったのでその続きも作りたかったのですが、今回は一旦お茶を濁して各所の形状を出していきました。
 まずは前回もひそかにパテを盛りつけていた肩パッド↓
この部分は単に大きくなっているだけでなく、スリットの入った二重構造となっています。
 段差を付けてごまかそうかと思っていましたが、結局スリット部分で一旦鋸を入れて切離して本体側をくり抜き、角側はプラ板で延長して本体側に潜り込む構造にして再接着しました。↓
ただし延長した部分も中をくり抜いておかないと内部の肩関節に当たってしまいます。
 それから盛ったパテにペーパーを当てる際に肩軸とスリットの段差を繋ぐ形でラインを出してみました。

 次にこっちは簡単な工作ですが、頭部のアンテナを少し縮めました。↓
  当初はそれほど違和感を感じていませんでしたが、画稿と見比べるとキットに比べてやや短く直線的なデザインなので、先端のフィンだけ鋸で切り離して上端のうねり部分を切り落としてから再接着、その際に少し取付位置で縮めてから形を整えました。
 ちなみに加工前のアンテナはこちら↓
あまり気になる部分ではありませんが、気が付いてしまった以上僕自身は気になります。

 そして今回最期は大腿部↓
足については膝パッドの形状が、アニメ設定やキットが丸い形状なのに対して、2000年版は中央にゆるいエッジがあるようです。
 それに合わせて太腿側も正面中央に峰ができるようにエポパテを盛り付けました。
 脛側も峰が出ると思いますが、2000年版の場合脛と膝の間に隙間を隠すかのようなカバーが有ります。
 多分脛側につけることになると思いますが、ここの処理を決めてから脛の形状出しをするつもりです。
 また、足の指も画稿とキットでは反りの方向が逆なので、まずはパテを盛りつけました。
 後でまた削ったり盛ったりの繰り返しになると思います。

 次回はそろそろプリュウムに手を付けたいです。

2014年11月9日日曜日

ダンバイン2000年版 第9回 拳の新造

  製作中のダンバインです。
  まずは定点写真↓
またしても間違いさがし状態ですが、今回は左右の拳を作り直しており、それによってこの定点写真も微妙にポーズの取り方が変わっています。
 前回までは元のキットに付属したアサフレックスと呼ばれるやや軟質な素材による手首を使っていますが(武器を持たせるのにこの弾力が有利だったようです)当時のトレンドなのか指関節に節が無く、また腕に比べるとやや小さめで女性的な感じさえ受けるパーツでした。
 しかも宮武氏の画稿には甲側だけですが詳細な画稿がおこされています。
 また、後で述べますが既存のパーツはソードの握り方に癖があって定点写真の元にしている旧アニメ版の立ちポーズを再現するのに不向きな形状でしたので、ぜひとも手は作り直そうと思っていたところです。
 作り方の基本は以前に作ったダンバインズワァースと同様にエポキシパテのブロックを作り、そこからの削り出しです。
 まずは左拳↓
前述のようにタミヤエポキシパテ速硬化型のブロックを使っていますが、手首関節としてコトブキヤのABSボールジョイントの大サイズのボール側を芯にしてパテを盛っています。↓

偶然ですが、このサイズのボール(ポリの方はサイズが合いませんでした)がキットのボール受けにドンピシャのサイズでした。
 大まかにブロックを作り、画稿と自分の左手を見ながら削り込みました。
 おそらく完全効果を待って削ればさほど問題が無いのですが、せっかちなのと、少しでも柔らかいうちに削り込もうと欲を出したせいで、幾度か角が欠けてしまったので、その都度瞬着で破片を接着しながら作業を進めました。
 まだまだ荒削りですが基本の形は出せました。

 そしてもう一方の右拳↓

こちらはオーラソードを持たせる必要が有りますが、持たせると同時に鞘に収めることも考えているので、ソードを着脱できるように工夫しました。
 まず左と同じようにブロックを作りますが、その際ソードを芯にして握り込むように盛り付けます。
 その後指の部分で切離して(こういう時には超音波カッターが活躍します。ただしソードを一緒に切らないように注意しました)ソードを取り出し、指に真鍮線でピンを作って再接続出来るようにしましたが、ピンでソードを保持する構造では支えきれないようだったので、結局親指部分を削り取って同じくコトブキヤのABSボールジョイントの最小サイズのボール受けを掌側に、ボール自体にエポパテを盛り付けてそのまま親指とし、ソードの保持をサポートすることにしました。
 下はその分解状態↓
手首関節は左と同様のボールです。
 小指から人差し指までの4本指は一体で切り取りましたが、保持するためにどの関節で切り離すのか悩んだ為に、切っては接着を2度ほど繰り返しましたが、結局拳頭の部分が一番継ぎ目を隠しやすく、ピンを仕込むにもある程度の大きさが有り、接合面がギザギザになるのでパーツ同士もずれにくいという状況から、根元での接続になりました。
 下に写っているのはキットの既存パーツで、御覧のように角度をつけてソードを握っているので、ソードを使ったポージングにはなかなか良いのですが、前述のように設定画のポーズをとらせるのには不向きです。
 そして新造パーツに剣を握らせるとこんな感じ↓
 こちらは直角に近い角度でソードを握るので、設定画のように右手を低く構えて、手首の返しでソードを立てるポーズが可能になりました。
 元キットの手首の角度も悪くないので、時間が有ったらもう1バージョン作りたいです。

2014年11月2日日曜日

ダンバイン2000年版 第8回 脚部関節換骨奪胎+プリュウムの取付基部

 製作中のダンバインですが、まずは定点写真↓

 今週は派手な工作は行わず、脚部の関節をいじっていました。
 このキットが発売された2000年頃は、マスターグレードの関節機構がポリキャップからABSフレームに移行し始めた頃で、ABSフレームの強度に不安感が有ります。
 今回の場合、背部のコンバーターに重量負けしない様に膝下にパテを詰めて増量したので華奢な膝関節フレームが結構簡単にたわみます。
 また、関節の保持力についてはポリキャップと違って、へたって来たら接続しているビスを増し締めする事で保持力を維持するようになっているので、今やっている様な後で分解が出来ないような構造の場合では、保持力が落ちたらそこで終了という事になりかねません。
 腕の方も同様の問題を抱えていますが、こちらは後で分解可能な状態なので、ひとまずはこのままで行くつもりです。
 さて、問題の脚部の場合は完成後もメンテが効きそうなのは足首だけという事で、結局股関節と膝関節を作り直すことにしました。
 まず左足だけ作業を始め、無改造のパーツと照らし合わせて関節の位置がずれたりしていないか確認し、その後もう一方の加工をします。
 下の写真は関節ブロックの組み立て前と組み立て完了状況↓

 膝関節は最初は3mm径のポリキャップを使うつもりでしたが、作ってみると保持力が低くて本体の重みを支えることが出来なかったので、コトブキヤのABSボールジョイントでこれまた最大サイズ(「最大」って以外に普段使っていないのでグラップラー刃牙の「最大トーナメント」を思い出しました)のボール受けを、1.2㎜×2のプラ板積層ブロックを介して穴開け、接着、エポパテで補強した膝関節ブロックを作成して腿側と脛側にボールを植え込む形で接続しました。
 可動範囲は少し狭くなっていますが、キットの華奢なフレームではどちらにせよ肉付けする必要が有るので、トータルではおそらく変わらないはずです。
 この方法だと膝が本来と違う方向に曲がったりしちゃうのですが、同時に柔軟性も獲得する事になるので、ポーズにこまかい表情を付ける事も出来ます。↓
股関節はコトブキヤのポリ製ボールジョイントで最大サイズのボール受けを木工用エポパテを詰め込んだ腿パーツに埋め込み、ボール側は3mm真鍮棒に串刺しにして瞬間接着剤で固めたもの。
 真鍮棒はその後で腰に取りつけました。↓

 一方前回コンバーターを付けた背面ですが、前回も書いた通り翅を付ける必要が有ります。↓

 そういえば宮武氏のスケッチに「オーラウィング(プリュウム)」というメモ書きが有りましたが、プリュウムという言葉を調べるとplume=羽毛/羽根飾りといった意味で、表参道にあるまつ毛のエクステサロンに同名の店が有りました。(長いまつ毛を羽毛に見ててている訳ですね)
 虫の翅とはちょっと違う感じですが、おしゃれ感のあるカッコイイネーミングなので、通りは悪そうですが、あえてこの呼称を使ってみようと思います。
 さて、そのプリュウムですが、通常のオーラバトラーなら左右2枚づつの4枚の所、このダンバインは倍の4×2の8枚になっています。
 今まで作ってきた4枚のプリュウムの場合はキットの下のパーツに角度をつけてボールジョイントを接着する事で展開収納形態を両立できましたが、同じ方法では片側4枚の翅が互いに干渉して収納状態が出来ない様なので、今回はプリュウムの軸角度をそれぞれ微妙に変化を付けた上に、本体側のボール受けも以前の固定埋め込み式からポリキャップを利用した回転式に変える事にしました。↓

 幸い本体のサイズが大きいので、内径2mmのポリキャップを収める事が出来ました。
 もっともプリュウムの一番の問題点は複雑な支脈の通った左右4対の透明パーツを或る程度の強度を確保しつつ作る事です。
 見当は付けていますが、まだまだ検討中です。(シャレじゃないですよ)