「領域」の紹介の2つ目はアルラノック(Arranoc)です。
Arranocは「アーラノク」か?とも思いましたが、アルラノックの表記にしました。
また、「常夏の領域」と訳しているSummerstrandという単語は翻訳ソフトでもちゃんとしたものが出てこなかったので、SummerとStrandを別々に訳すと「夏の岸部」となり、同単語で画像検索すると南の島のコーラルブルーの海に椰子の木が生えた砂浜にビキニのモデルといった画像が出てきますが、アルラノックは地勢的には山際で岸辺らしきものも見当たらないので「常夏」という表記にしてみました。
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・アルラノック 常夏の領域
ユーカリのアマードリ公が支配する「領域」
この常夏の領域には冬が訪れる事は無い。
この領域の木立にはいつも差し込む日の光が木漏れ日を作っている。
同様にこの領域の夜は短く、暗闇の時間は瞬く間に過ぎ去ってしまう。
つまりこの領域には夏を司る精霊たちが常に働いており、季節の移り変わりはアルラノックに影響を与えずに過ぎ去ってしまうのだ。
この領域のエルフ達は寛大で陽気なものが多く、ちょっとした出来事でもお祝いの饗宴を催すことで知られている。
さらに彼らは他のアセル・ロゥレンの住人と違って、基本的に悪意のないよそ者を歓迎しており、おせっかいな者を含めてそういった人物を祝い事や饗宴に招くことを厭わない。
多くの場合そのような客人は、初めは訝って抵抗するが最初に口にしたエルフのワインがそのささやかな抵抗を無力化してしまう。
そういう訳で、多くのよそ者がこの常夏の領域に長い期間留まって祝宴に明け暮れている。
長い時間が流れ、エルフの祝宴の参加者が変わっている事に気づくのはごくわずかな者である。
この怠惰で無分別な客人たちが、無口なドライアド達によって静かに祝宴から運びだされていることに気付くのは、さらに少数の物たちに過ぎない。
こうして満腹のまま連れ出された者たちは、「冬の倉」の入口に置いて行かれる。
そこはエルフ達よりも古い文明による物で、喜びにふけって酔いつぶれた者の魂を好物にしている精霊たちがひしめいている。
つまりアルラノックの客人たちは、常夏の領域のエルフ達によって冬の精霊を満足させるための供物にされてしまうのだ。
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改めてみると帰ってこれない竜宮城みたいな感じですね。
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