「それではお頼み申します。」
空が白み始めた薄闇の中で、ヴェルーダは斥候隊長にそう言った。
「斥候隊」彼らはそう呼ばれていたが、実際に斥候として敵陣近くに忍び込むのは久しぶりの事だった。
普段は”歌う者”ヴェルーダの護衛として行動を共にしているのだが、今回オリオンを補佐する副将となった”龍騎将軍”イヴェリオンはこの斥候隊に本来の斥候任務を命じたのだった。
「ヴェルーダにも、ご武運をお祈り申す。」
隊長はヴェルーダにそう言い残すと、仲間の斥候達と共に薄闇の中へと消えていった。
その斥候隊を見送るヴェルーダに、イヴェリオンはこう話しかけた。
「小人共の上を飛んだ時に多くの火砲や投槍器が目に付いた。あんな物で我々を射殺せると高を括っているのだろう。斥候達が奴らを仕留めるだろう。それに俺にはまだ秘策がある。」
そう言うと自身有りげにほくそえみ、彼の後ろに控える”黄金龍”ナルスの背に上って更に付け加えた。
「あんたも俺の戦を見れば俺の見方が変わるだろうぜ。」
そうして彼はナルスに乗って自陣に位置する林の中へと入っていった。
「龍騎士が森に隠れるとはどう言う訳だ?大見得を切っておきながら臆病風に吹かれたか?」
イヴェリオンの背を見ながら”鹿の蹄”のアルドールはヴェルーダに話しかけた。
「彼は秘策が有ると言っていたわ。アスライ流の戦をドワーフ達に披露するつもりなのでしょう。見せないのもアスライ流ですけれど・・・」
ヴェルーダはアルドールにそう返すと自らも林の中へと分け入っていった。
やがて日が昇り、朝霧が晴れると多数の砲台が居並ぶ敵の陣容が露になった。
「我らが軍勢!これ鎖帷子と例ゆ・・・」
そして”至高王”ソルグリム公の激がアスライの陣地にまで届いてきた。
「公が口上を垂れている内にやらせていただくか」
”樹海の王君”オリオンはそう呟くと彼にしか吹けない大角笛を1つ、大きく吹き鳴らした。
***
と言う訳で初期セットアップです。
今回は戦場の敵陣近くに追加の林をセッティングする事が出来ました。
元々の林に加えてウッドエルフの追加の林を含めて3つの林情景モデルを戦場に持ち込む事が出来ました。
前回よりは地の利を生かした闘いが出来そうです。
敵は多数のウォーマシンを用意しているので、とにかく序盤で大きなダメージを受けない様に主力ユニットは林や丘の影に隠す配置としました。
スペルジェネレイトは、ヴェルーダのみで、
アセル・ロゥレンの魔法大系
1.森の歌
6.祝祭の先触れ
となりました。
天さん側の配置はやはり丘の上にずらりとウォーマシンが並んでいましたが、こちらから見て左側に配置が無いのが意外でした。
2 件のコメント:
待ってました。
飛び道具苦手なので、この戦いワクワクです。
>基さん
このキャンペーンでは最初に衝立を立ててお互いが見えないまま配置するので(朝霧の設定)、いざ衝立をどかしてみたら向こうはちょっと極端な配置になっていました。
どんな戦い方をするかは続いてのレポートをご覧くださいね。
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