GW明けて5.07~08で静岡県加茂郡河津町にある「かめ族館」なるカメ専門の水族館を見学するべく伊豆に一泊二日で旅行に行ってきました。
当初は「練馬ミニチュアゲームの会」のはしもと会長も同行する予定だったのですが、生憎仕事の都合がつかないと言う事だったのでいつもどおり一人の旅行となりました。
朝8時過ぎに出発して世田谷から東名道に乗り、厚木で小田原厚木道路小田原まで行ってから国道135号でのんびり車を走らせましたが、昼頃には最初の目的地熱川に到着しました。
先ず最初は熱川バナナワニ園です。↓(写真は分園で、植物園、ワニ園、分園の3つで構成されています。)
平日と言う事でお客は少なめでゆっくり見て回る事が出来ます。
最初に出迎えてくれるのはレッサーパンダです。↓
バナナワニ園と言いつつここでは多くのレッサーパンダが飼育されています。
ガイドブックでは8頭ということでしたが、現在では繁殖が進んだようでもっと多くのレッサーパンダが住んでいるようです。
上の写真の個体は活発に動き回っていましたが、本来彼らが活発なのは朝夕の時間帯だそうで多くの個体はバテているかのように木の上で眠っていました。↓
さて、本園の目玉であるワニですが、ここには平均して350頭程のワニが飼育されており、世界に分布する28種のワニの内26種ものワニが飼育されていて、ほぼ世界中のワニを見ることが出来ます。
実は5年程前にも一度来た事が有るのですが、その時は季節も秋だったのでワニ達もじっとしていたので、今回は気温も高いのでワニも活発に動いているかと思っていましたが↓
ミシシッピーワニ(アリゲーター科)
シャムワニ(クロコダイル科)
同じくミシシッピーワニ
イリエワニ(クロコダイル科)
と言った具合でじっとしているのは気温や季節とは関係ないようです。
まあお陰で落ち着いて写真を撮る事が出来ました。
それからこれは世界のワニが揃っているこの園でもとりわけ珍しいワニで、↓
イリエワニのアルビノ個体です。
体表に苔がついているので黒く見えますが、確かに白いワニでした。
それからこの園のもう一つの目玉はバナナと言うより熱帯植物です。
この土地に湧く温泉を利用して非常に大規模な温室が山間の土地に沿って幾つも作られています。
先ずは園の名前にもなっているバナナ↓
オオベニウチワ
シダ植物専門の温室等があり、温泉の熱で温暖に保たれた温室内は以前に来た秋でも汗ばむような暖かさです。(当日は実際に暑い日でしたが)
そして素晴らしいのがハス植物専門の7号温室↓ そして更にその上にあるオオオニバスのある8号温室です。
このオオオニバスはとても大きなハスで写真のお盆状の縁がついた葉は直径1mを超える大きさで、葉の裏は棘で覆われています。
また花のがくの部分も棘で覆われています。↓
これはハスで覆われた水面で自分が葉や花を広げるスペースを作る為に他の植物を押しのける為なのだそうです。
美しさと毒々しさが同居する強い特徴を持つ植物です。
見学を終えて休憩しつつ園の屋上から海を臨みました。↓(写真は分園)
景観もさることながら、他では見られない貴重な展示物が多く、爬虫類や熱帯植物に興味がある方なら是非一度は足を運ぶ事をお勧めします。
それから道すがらの蕎麦屋でてんぷらざる蕎麦で腹ごしらえして、宿を取ってある河津町に向かいます。
「かめ族館」のある伊豆アンディランドは水曜は休館なので行けませんが、まだ時間が有るので近くに有る河津七滝(「かわづななだる」と発音するそうです)を観てきました。
ここは川端康成さんの小説「伊豆の踊り子」の舞台になっているそうで(恥ずかしながら原作を読んでいないので、本を買うか吉永小百合さん主演の映画でも観て復習しようかと思っています)遊歩道には石像が立っていました。↓
この石像のすぐ後には「かに滝」と言う滝が有りました。↓ それからしばらく遊歩道を進むと、少し開けたところにある「初景滝」が有ります。↓
実はこの傍にも踊り子の銅像が有るのですが、観光案内のサイトにも良く乗っている物なのであまり気に止めずにいたら写真を撮るのを忘れてしまいました。
ここから先の遊歩道は舗装がされてはいる物の、かなり険しくなってきます。
そしてしばらく進んだところに有るのがこの「蛇滝」です。↓
その後「えび滝」↓
最後に「釜滝↓」
と言った具合です。
実は下った方にもう2つ「出合滝」「大滝」と言うのが有るそうですが、恥ずかしながらへばってしまってこの2つは観損ねてしまいました。
また訪れる理由にしようかと思っています。
ところで上の滝の写真を見て気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、このあたりの岩はひびの割れ方に決まったパターンが有り、鉛筆を束ねたような不思議な岩肌を見せています。↓
これは「柱状節理」という現象で、溶岩流が固まる際に一定の条件を満たすとこのような模様が現れるのだそうです。
滝だけでなく、非常に不思議な景色を拝む事が出来ました。
さて、すっかりへばってしまった私はそこらに有る手すりに寄りかかろうとしていた所でしたが、手すりについていた木の葉だと思っていたものが手を置く寸前に小さな茶色い蟷螂だと言う事に気がつきました。↓ もうちょっとで潰してしまうところでしたが、改めてカメラを向けるまでじっとしていてくれました。
へたりながらも宿について翌朝、今回の主目的の「伊豆アンディランド」に行きました。↓
「かめ族館」はこのアンディランドの一部だと思っていましたが、ほぼ全部がかめ族館の様です。
カメといえばのろまなイメージが有りますが、前日のワニに比べると以外に活発で
スッポン↓
インドシナオオスッポン↓
と言った具合で中々じっとしてくれません。
特にスッポン類は水中生活に適応している様で、非常に活発でした。
そんな中でようやくじっとしているナイルスッポンを見つけて写真を撮りました↓
手足を見れば、これが手足と言うよりも最早ヒレに近いと言う事が解ります。
また、甲羅も他のカメと違って柔らかい皮膚で覆われているのが解ります。
ちなみに噛み付いたら雷が鳴るまで離さないと言われるスッポンですが、水につけてやると離して逃げていくのだそうです。
そのほかにも珍しいカメが居り、マタマタと言う奇妙な頭を持つカメ↓
数年前に逃げ出した個体がニュースになったりしたカミツキガメの仲間のワニガメ↓
これはカミツキガメよりももっと大きな種で、私が見たものは甲長で70~80㎝位はあったと思います。
大映の「ガメラ」のイメージソースになったとも言われて居り、大きく逞しいアゴや手足の爪や、やや長めの尻尾などから確かにガメラを彷彿とさせます。
面白いのは顔の部分で、目の見える範囲がかなり広い様子で水面に鼻を出した状態で、水の中の様子を見ることが出来る様子で私がカメラを構えていると、水面に鼻を出しながら私を睨みつつずんずん近づいてきました。↓
それからこの「かめ族館」の売りになっているカメの一つがこの「パンダガメ」です。↓
ヒメカエルガメのアルビノ個体と言う事だそうで、甲羅の部分は黒い事から「パンダガメ」と呼ばれているそうです。
それからもう一つの売りはやはりゾウガメです。↓
写真で見ても解るとおりやはり非常に大きなカメです。(大きいものは体重が300㎏にもなるそうです) ここにはアブラダルゾウガメとガラパゴスゾウガメの2種類のゾウガメが飼育されているそうで、この二つの見分け方は、下の写真の矢印の部分の甲羅が2分割になっているものがガラパゴスゾウガメ(写真右)3分割がアブラダルゾウガメ(写真左)だそうです。↓
それからこの施設の休憩室には2006年に公開された「ガメラ 小さき勇者たち」で実際に撮影で使用されたプロップが展示されていました。↓
おそらく自衛隊に運搬されるシーンで使われていた物で、天井の蛍光灯からその大きさが解ると思います。
それからこの施設のちょっと変わったところは裏手が海に面しているところで、表示にしたがって小道を歩いていくと木々や竹やぶの間を通り↓
岩場に出ました。↓
確か「浜」と書いてあったような気がしますが、どう見ても岩場です。
この時間は引き潮で、足元には所々に海藻がへばりついていました。
満潮時には海がここまで来るようです。
足元を注意深く見ながら歩いていくと小さなカニがいました。↓
割と元気なようで、カメラを向けるとハサミを振り上げて凄まれました。
しばらくカニと戯れてから(別に泣き濡れてはいませんが)帰途に着きました。
今回は短い旅行でしたが、なかなか濃い内容の旅行を楽しめました。
3 件のコメント:
こんばんは。
なかなかおもしろい旅行だったんですね。
やる気のないレッサーパンダカワユスです。
一億円のグレーターの方には頑張ってほしいところですね。
あとアルビノの生き物ってとてもエキゾチックな印象を受けます。
ペイント、情景モデルともにリザードマン使いはぜひですね。
旅行のレポートを読んでいて、スノットさんの観察眼がさすがだなと思います。
僕もキャンプとかには行きますが、「コケの質感」や「下草の生え方」等、意識して見たり、写真に残しておかないといざ必要なときになかなか思い出せないものです。
そんなこともあってグーグルの画像検索はとても助かるんですけどね。
実物を観察することに優る資料はないなと改めて思いました。
ういす、スノットどん旅行お疲れ様でした。
生き物てんこもりでうらやましい旅行です。
ワニよりもカメよりも、ちっちぇえカマキリが、自分的にかなりツボっす。
今回ご一緒できず残念でしたが、次の機会には是非ともよろしくです。
>TAKIさん
レッサーパンダは動き回っているよりも寝ていた方が可愛いかも知れないね。
よくミニチュアの写真の背景に写真を使うのでこういう所に出かけると撮り溜めしてますが、やっぱり本物を直に見た時に気がついた事や感じる印象は大事ですね。
>はしもと会長
1泊2日で慌しかったのですが、逆に密度が濃くて良かったようです。
トカゲも居たんだけどこちらはカメラに収めるのは無理でした。
次の機会があったらまた声を掛けます。
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