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2008年1月11日金曜日

ビッグボス完成 ”灰色の手”のオルケァス

 「石の手族」の野営地に大蜘蛛に跨ったゾングが戻ってきたのは夜半過ぎの事だった。
 野営地を警護していたオークはこのゴブリンの姿を認めて声をかけた。
 「ゾングよう。奥の天幕で言うを憚るあの親方がお待ちかねだで。 蜘蛛は俺に任せて早よう行ったがええぞ。」
 それを聞くとゾングは長年の相棒の蜘蛛を見張りのオークに預けるとそそくさと彼らの族長の待つ天幕へと急いだ。
 通常ゴブリンの蜘蛛をオークが預かる事は有り得ない事だったが、族長の怒りを買う事を考えればそれに拘るのは愚かな事だった。
 天幕に入ると一際大柄なオークが彼を待っていた。
 これが彼らを束ねる族長だ。
 オークと言うのは緑色の小山の様な生き物なのだが、彼の顔はまるで石のような灰色をしていた。
 彼らの族長は人間とオークとの混血で、何でも母親は人間の貴族の出であったのだそうな…
 ともあれ彼らの部族が「石の手族」と称するのもこの灰色の体を持つ族長ゆえの事だった。
 「オルキャス様。ただいま参りやした。」
 ゾングはそう言った次の瞬間自分の失敗に気づいて思わず口を塞いだ。
 「オルキャスってえのは何処のどいつだ?お前が”様”なんぞを付けて呼ぶからにはさぞかしお偉い方なんだろうなぁ。だが生憎この天幕に居るのはこの”灰色の手”のオルケァスだけだ。」
 オルケァスの名はグリーンスキン達にとってはいささか発音しにくい物だった。
 オルケァス自身はその事を知っていたが、彼の子分達が口を滑らすとこう言って弄うのを習慣の様にしていた。
 いつしか子分達は彼の名を呼ぶ代わりに「言うを憚るあのお方」と言い習わす様になっていた。
 哀れなゴブリンは縮み上がるのみだったので、オルケァスは報告を促した。
 「連中はどんな具合だったんだ?良いから早く言え。」
 ゾングは胸を撫で下ろすと山の麓にある人間の村の様子をオルケァスに報告し始めた。
 ゾングは建物の配置や守備兵の人数等を事細かに説明していった。
 彼はオルケァスが長年育てた斥候で、彼は少々小ずるいが頭の回転が速いこのゴブリンを気に入って使っていた。
 報告を聞き終えるとオルケァスはゾングの肩をたたいて(彼にしては軽く)言った。
 「よぅしよぅし、襲撃は明日の晩だ。メシを喰って早く寝ろ。」
 ゾングが天幕から下がるとオルケァスは地面に石ころを並べて明日の襲撃の算段を始めるのだった…

 と言うのが今回私が作った「石の手族」の族長となる”灰色の手”のオルケァスです。
 細かなオレ設定はその内紹介していきたいと思います。
 そんな訳で昨日からペイントを進めていたオルケァスですが、ようやく完成しました。↓
 カラースキームはこの間プロトタイプ塗りをしたブラックオークと同じで、灰色の肌と黒い鎧に灰色のガントレット(篭手)と言う物ですが、前回塗った時に青みが足りないと思ってその対策を考えていました。
 通常のグリーンスキンは肌が緑色なので、普通に塗っていれば自動的に青みを加える事が出来るのですが、肌を灰色にした為にこの部分の調整が難しくなりました。
 色々考えた結果、Codex Grayで塗るつもりだった篭手をShadow Grayにして幾らか青みを加える事にしました。
 灰色の肌は、単純に灰色にすると面白くないので、Scorched Brown→Graveyard Earth→Codex Grayと言った具合で、茶色身が混じったグレーにしてみました。
 鎧はこの間のブラックオークと同じにすると合流した際に目立たなくなるので、レイヴンガードで「戦団の英雄たち」を塗った際に調色したChaos Black+Boltgun Metalをベースに塗ってみました。
 キャラクターなので気合を入れて塗ってみましたが、色の種類がそれほど多くないので、ウッドエルフに比べると簡単にペイントをすることが出来ました。
 次はゾング達のスパイダーライダーかチャリオットのペイントをするつもりです。

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